マツモトマコトです。
今日も仕事が遅くなり,帰宅したのが日が変わる少し前でした。
最近ちょっと疲れ気味です。
自宅最寄り駅から歩いて帰宅しているのですが,夜遅くでも1人で歩いて帰宅している女性の方って多いですよね。
遅くまでお疲れ様です。
男性よりも女性の方が遭遇しやすい犯罪は多数あります。
その中の1つに,みなさんもご存知のストーカーがあります。
男性も被害者になることはありますが,圧倒的に被害者が女性、加害者が男性の方が多いです。
被害者の割合は,
約89%が女性,約11%が男性です。
勝手な想像ですが,女性の方が好意あると男の方が勘違いしやすいのかな・・・
何にせよ女性にとっても男性にとってもストーカー被害に遭うのは気持ち悪いし,怖いのは間違いありません。
ではストーカーとは??
単語については「こっそり後をつける」「忍び寄る」の意味の英単語stalkに由来するらしいです。
法律に記載されていますのでまずは法律を見て下さい。

【ストーカー行為等の規制等に関する法律】
ストーカーを取り締まる法律として、ストーカー行為等の規制等に関する法律違反がありましす。略称ストーカー規制法と呼ばれています。
殺人や窃盗等の一般的に知られている刑法ではなく,特別法というものになっています。
ストーカー行為は、「つきまとい行為」を繰り返して行うことをいいます。つきまとい行為とは、以下のように定義されています。ただし、この法律の規制対象となる「つきまとい等」とは、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する」ことを目的にする行為に限られます。
- 住居、勤務先、学校その他通常所在場所でのつきまとい、待ち伏せ、進路立ちふさがり、見張り、押しかけ、付近をみだりにうろつく
- 監視している旨の告知等
- 面会・交際・その他義務のないことを行うことの要求
- 著しく粗野な言動、著しく乱暴な言動
- 無言電話、拒絶後の連続した荷電、またはFAX・電子メール・インスタントメッセージ・SNS等の送信やブログ等への返信等
- 汚物・動物の死体ほかの送付等
- 名誉を害する事項の告知等
- 性的羞恥心を害する事項の告知等、性的羞恥心を害する文書、図画、電磁気的記録の媒体ほかの送付等、性的羞恥心を害する電磁気的記録ほかの送信
ストーカー規制法のきっかけとなった事件
桶川ストーカー殺人事件
1999年(平成11年)10月26日に埼玉県桶川市の東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線桶川駅前で、女子大生(当時21歳)が元交際相手(当時27歳)とその兄が雇った男によって殺害された事件
この事件がきっかけで初めて『つきまとい』等から取締りができるようになり,それまでは建造物侵入や暴行があってからしか警察は取締りができないという非常に怖い世の中でありました。
また,この事件では,埼玉県警の怠慢や不手際が発覚し,警察改革に至った事件の1つでもあります。
私が現役時代もこの事件を題材にした教養や指導を何度も受けました。

ストーカー行為の具体例
つきまとい,待ち伏せ,押しかけ
これはそのままですが,あなたを尾行する,通勤経路で待ち伏せする,自宅や勤務先に押し掛ける
監視していると告げる
ストレートに「いつも見てるよ」だけでなく
その日の行動や服装等を告げ,監視していることを仄めかす
会社に出勤しようと自宅を出たら「行ってらっしゃい」等のメールを送る
これは,電話やメールに限らずブログ等の掲示板に書き込みすことも含まれます。
面会や交際などを無理やり要求する
拒否しているにも関わらず,面会や交際(復縁)を繰り返し求める。
プレゼントを送りつけ受け取るよう要求する。
暴 言
大声で粗野な言動を浴びせる。「あほ,馬鹿,ぼけ」等
無言電話,連続した電話,ファックス,メール
無言電話を掛け続け,不安感を感じさせる。
拒否してるにも関わらず電話(携帯電話,自宅,職場に関わらず)を掛けたり,メールを送り続ける。
ファックスを何度も送信してくる
私が現役の時,ファックスを白紙で送り告げた事案もあり,これにあってもストーカ規制法に基づき,警告に至ったケースもありました。
動物の死骸や汚物を送りつける
汚物等,不安感や嫌悪感を与えるものを自宅などに送りつける。
名誉を傷つける
中傷したり名誉を傷つけるような内容のビラを届けたり告げたりする。
性的羞恥心の侵害
卑猥な言葉を告げる。
卑猥な写真などを送りつけたり,インターネット等に掲載する。
ストーカー行為かなと感じたらまずは警察へ

- ストーカー行為をした者は、6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます(ただし、被害者からの告訴が必要です)
- 都道府県公安委員会のストーカー行為禁止命令に違反してストーカー行為を継続した場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が課されます
- 禁止命令等に違反した者は、50万円以下の罰金が課されます。
とい罰則が定められています。
また,ストーカー規制法第四条に警告についても定められています。
どういうことかと言いますと
警察本部長若しくは警察署長は,ストーカーの申し出,相談があればストーカー行為が事実か犯行を行いそうな加害者に対して,『警告』ができますよという内容です。
ただ,あくまで「警告ができますよ」ということですので必ず警告を発しなければならないかというとそうではないです。
警察は先に説明した桶川事件,その他に三鷹ストーカー殺人事件,逗子ストーカー殺人事件等の警察の失態が大きく取り上げられストーカーに関してはかなりシビアになっていますので放置したり適当に遇らうことは普通の警察官ならしないはずです,事実があるのであれば警告等の何らかの措置はとってくれるはずです。
また相談に行くときは,交番よりも警察署や警察本部の生活安全課に直接相談して下さい。専門の捜査員がいますので。

自己防衛

警察に相談して守ってもらうが1番の効果がありますので必ず相談に行ってください。
ただ、警察もずっと付きっきり守ってくれるわけではありませんので自己対策もできる限り行って下さい。
つきまとい,待ち伏せ,押しかけ
不安と感じたらタクシーを利用したり,家族や知人と行動する。
防犯ブザーやGPS機能付き緊急通報システムの使用。
躊躇なく警察へ通報する。
ドアは必ずチェーン等で2重ロックする。
外出する時は,不用意にドアを開けず,必ずドアスコープを使用し外に出る。
監視していると告げる
状況や内容をメモし警察へ連絡する。
部屋は覗かれないよう分厚いカーテンを使用する。
在宅中は,カーテンをきっちり閉める。
面会や交際などを無理やり要求する
はっきり拒否の姿勢を示す。
暴 言
危険を感じたら迷わず110番通報する。GPS機能付きの通報装置を持っている場合は,遠慮なしに使う。
無言電話,連続した電話,ファックス,メール
相手が無言であっても,「警察に通報する」はっきり伝える。
固定電話であればナンバーディスプレイ機能付きのものにする。
電話番号を変更する。
メール受信拒否決定を活用する。
動物の死骸や汚物を送りつける
そのままの状態で警察に届け出る。必ず来て貰って下さい。
届いた時間,発見した時間を正確に記録する。
送り主不明の荷物であれば受け取らない。万が一受け取ってしまったら絶対に封を開けず,送り主に送り返す。
名誉を傷つける
状況を記録し,中傷ビラ,ブログ等は全て保存する。
性的羞恥心の侵害
送りつけられた者を恥ずかしがらずに警察届け出る。
公共料金の請求書,携帯電話の請求書等はゴミ箱に入れる前にシュレッダーする。
個人情報の管理は徹底する。
これら8項目で共通して言えることは一人で悩まず警察や信頼できる人に相談することです。
今ストーカー被害に遭われている方々は不安で不安で堪らないと思いますが,自分の命を守る為にも前記載のことを実践して下さい。
まとめ
平成29年度のストーカー相談件数は全国で23,079件に昇ります。
その内,ストーカー規制法に基づき行政措置を行ったのが3,265件です。
1年間にものすごい数ですね。
これぐらいの方が相談しているのであれば私達の周りにも誰にも相談できずに不安で悩んでいる方がいるかもしれませんよね。
皆さん自身,家族,知人等から相談を受けたら親身に相談に乗り,できれば一緒に警察に相談に行ってあげて下さい。それだけでも本人の安心感はかなりアップしますので。

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