【警察官の階級】ドラマやアニメのキャラを交え徹底解説!

元刑事課巡査部長松本誠です。

初めて警察組織にいた頃の階級を言いましたが私は巡査部長でした。

警察24時や刑事ドラマ,小説などで階級がよく出てきますよね。警察組織は超縦社会ですので階級が絶対です。

テレビや小説なので〇〇警部補や〇〇班長などいっぱい呼び方があって知らない人は分かりにくいと思います。班長の階級は?課長の階級は?,警察署所属や本部所属で呼び方が変わりますのでややこしいですよね。

そこで警察組織に10年以上いた私が階級について解説します。

警察官の階級や各階級の役割は?また呼び方は?

警察には巡査から警視総監まで様々な階級があります。その階級ごとに一般企業の主任や係長,課長などの役職がついています。

警察署長の階級は何なのか?

ノンキャリアはどこまで出世できるのか?

など様々な疑問があると思います。

階級は1括りにまとめれば,巡査から警視総監まで9階級ありますが同じ階級の中でも位がある階級もあります。

その点も含めて外からでは分からない階級制度を巡査から順番に分かりやすく説明します。

階級制度は警察法第62条で全国統一ですが役割は各都道府県によって少し違う部分があります。今回は私がいた関西地区の警察の階級を元に記載しています。

警察官の階級・役割 【巡査】

都道府県警察に採用された警察官は全員,巡査からのスタートです。警察官の階級の最下位の位置です。

役職は係員で,末端社員ですね。

昇任試験を合格するまでは警察人生ずっとこの階級ですので向上心がなかったり,責任を持ちたくない警察官は退職まで巡査(巡査長)です。

『現場でバリバリ仕事がしたいから』『刑事やってて仕事が忙しく昇任試験の勉強をする間がない』とか言う警察官はいっぱいいますが真面目にバリバリ仕事をしていれば1階級ぐらいは上げてもらえますのでただの言い訳です。

警察にももちろん内心点みたいなものは存在しますので。50歳過ぎて巡査のままとか本当に使えないお巡りさんが多いです。マトモに仕事やっていれば40歳位までには巡査部長に昇任できます。

巡査の呼び方は『◯◯係員』とは呼ばず『◯◯さん』など名字で呼びます。

巡査でも刑事や白バイ隊員の専務員に慣れますし,本部の捜査一課などへも異動はあります。

階級制度(法律)にない【巡査長】

警察官の階級は警察法で定められて作られていますがこの巡査長については法律にありません。法律上は『巡査』です。

では巡査長って何??ってことになりますが国家公安委員会規則で定められたものです。

巡査長になる為の試験などはなく,現在は一定の期間が過ぎたら自動的になります。

巡査長への自動昇任期間

大学卒業→2年程度

短大・高専卒業→3〜4年程度

高卒→5〜6年程度

巡査部長の昇任試験に合格しその時を待っている巡査

になります。処分とかされずマトモにしていれば多少仕事ができなくても全員がなります。

役割については『指導係員』称されることもあるみたいですが『係員』です。

巡査と違うところもあります。巡査は司法巡査と称され,警察活動の一部が制限されますが巡査長は司法警察員巡査と指定されればその制限がなくなり,例えば巡査に書けない書類が警察署長に司法警察員に指定されいれば書けるようになります。

呼び方は巡査と同じです。50歳越えて巡査長の人は周りからは影で,いつまでたってもヒラ警察官ということでスーパー巡査長って素晴らしい名称で言われています

こち亀の両津勘吉が巡査長です。

警察官の階級・役割 【巡査部長】

私が警察にいた頃の階級です。

巡査や巡査長の時に採用試験で合格すれば巡査部長です。

役割は警察署の主任,機動隊などの部隊では分隊長と称されます。

初級幹部と言われていて末端でも管理職でもない為,この階級が私個人的には1番仕事がやりやすいと思います。

例えば,パトカーは原則2人1組で乗りますが大概は巡査部長と巡査のコンビが多いです。警部補の場合もありますが。2人1組24時間狭い車内で性格の合わない上司と乗ってたら気が狂いそうになりますが巡査部長なら大体は自分が上司ですのでそんなストレスも軽減されます。

巡査部長は一言で言えば実働部隊の兄貴分的な存在です。

巡査部長の呼び方は,◯◯部長や◯◯主任などと呼ばれます。ほとんどの都道府県が◯◯部長と呼んでいると思います。部長は部長は巡査部長の『部長』であって,役職の部長ではありません。役職の部長となれば雲の上の存在で直接見ることもほぼないです。

ちなみに私は松本主任と呼ばれていました。マニアックの人が見たらこれで私がどこの警察にいたかすぐ分かってしまいますよね。

巡査部長の昇任試験を受けるにはある程度の年月を経過しなければなりません。

昇任試験受験までの期間

大学卒業3年目

短大・高専卒業4年目

高校卒業5年目

経過していなければなりません。私は22歳で警察官になり25歳で昇任試験合格しましたが当時は昇任試験を受験できる期間が1年短かったからです。

皆さんが知ってる巡査部長といえば踊る大捜査線の初期では主役の青島刑事が巡査部長でした。その後,警部補に昇任していますが。

自慢じゃないですが私は1発合格です。

まぁ退職してますので今じゃ全く関係ないですが。

警察官の階級・役職【警部補】

警部補の役職は,係長です。本部でも警察署でも同じで,警察庁であれば主任です。機動隊などの部隊では小隊長,警察本部の捜査員は班長としての役割があります。(捜査一課などでは班長は警部の場合があります。)

キャリア組は研修中は警部補で,大きな警察署で3ヶ月程現場研修で外に出ます。使える人とただのガリ勉の現場では一切使えない人で綺麗に分割されます。

私の中では1番なりたくない階級です。上司・部下から板挟み状態です。毎日,課長から叱責されているイメージがあります。事件捜査の指揮や部下の身上調査など外向き内向きの仕事の両方をこなします。

警部補は実働部隊のリーダーで,ここがデタラメな人であれば解決できるものも出来ないぐらい大事なポストです。

呼び方は,◯◯係長が基本ですが事件班の班長などであれば◯◯班長と呼びます。

警部補までは,仕事や昇任試験をマジメに頑張れば昇任することは出来ますが警部に昇任するのが難しく警部補で終了する警察官が多いです。また地域警察官だけしか経験なければ余程優秀でない限りここからは昇任が難しいです。

理由としては刑事や交通などの専門知識が少なく事件の指揮などの経験もないからです。

警察官の階級・役職【警部】

ここまでくれば幹部と言えます。

警察署の課長や課長代理,本部の課長補佐,機動隊などの部隊では中隊長になります。

警部補から警部に昇任し,最初は警察署の課長代理や年齢が若ければ機動隊の中隊長に配属されることが多いです。その後は警察署の地域課長や刑事課長,警備課長などに異動になります。

警察署の当直には刑事課長や地域課長などのいずれかの課長1人が当直責任者として当直勤務に従事しています。当直中の大きな事件や事故の現場指揮なども行い,裁判所への令状請求なども当直中は当直責任者である警部名で行います。

呼び方は,課長代理に対しては代理,課長に対しては課長とそのままです。本部捜査一課などの大規模所属の警部(役職は課長補佐)は◯◯班長と呼ばれることが多いです。

誰もが知ってるルパン三世の銭形警部はその呼び名のとおり警部です。

警察官の階級・役職【警視】

私がいた警察では警視には3ランクありました。そのランクによってポストが全然違いますので分けて紹介します。

役職 役割
管理官級 大規模警察署の課長,本部の管理官(踊る大捜査線の室井管理官はこれに当たります。)警視の中では1番下。
調査官級 警察署の副署長,本部の調査官
所属長級 警察署の署長,本部の課長(一部を除く),警視の中で1番上。

 

意外と室井管理官はキャリア組であるにも関わらず出世が遅いというのが分かりました。ちなみにキャリア組は20代後半で警察署長ランクの警視になります。室井管理官のペースでは警視総監にはなれません。(後に警視監になっていますが)

大規模警察署の課長は昇任したばかりの警視が就く場合が多いです。やっぱり警部課長より警視課長の方が私的には引き締まって仕事が出来た気がしますね。警視となれば軍隊でいう少佐レベルですから。

私は,警察官としてまだ志しがあった頃は,この警視を最低目標に仕事をしていました。25歳で巡査部長試験に合格し,26歳で巡査部長になったので十分チャンスはあったのですが,あることをきっかけに完全に志しが折れてしまって警察を辞めちゃいましたけど。

まだこの階級までは腰軽い警視(大規模警察署の課長)であれば現場まで来て指揮してくれることがあります。現場へ出れる最後の階級かもしれませんね。

呼び方は,課長,管理官,調査官はそのままで副署長は◯◯副署長,署長も◯◯署長と呼びます。どの階級もそうですがドラマ見たいに名前に階級を付けて呼ぶことはまずありません。

警察官の階級・役職【警視正】

警視正は,大規模警察署の署長や本部捜査一課などの課長,警視庁や大阪などの大都市の警察学校の学校長や方面本部長,参事官,中規模小規模県警の本部の部長などになります。

警視から警視正に昇任すれば階級だけでなく,地方公務員から国家公務員に身分が変わります。簡単に言えば警視までは各自治体から給料を貰っていたが警視正になれば国から給料を貰う形になります。

地方公務員より国家公務員の方が給料が良いので警視から警視正になれば給料ダウンになります。少し気の毒ですがその分,名誉はかなりアップします。

踊る大捜査線で北村総一朗さんが演じた神田署長は警視正ですのでかなりお偉いさんです。実際は本部からもあんなに偉そうに言われることはまずありません。

警視までは『この人本当に警視か?大丈夫か?』って人を目にしましたがノンキャリア採用で警視正になる警察官は頭が切れて,仕事ができるイメージです。見た目も紳士的な人が多かった印象です。

警察官の階級・役職【警視長】

ここまで来たら神様的な存在です。ノンキャリアではどんだけ頑張ってもほとんどの場合がこの警視長までの出世が限界です。

警視長は,警視庁や大阪など大都市警察での地域部長などの本部の部長,中規模小規模警察のトップである本部長,管区警察の学校長などになります。

私がいた警察ではノンキャリアで警視長まで昇任し,各部長を経験し,そのまま東北地方の警察の本部長を歴任された方がいました。ノンキャリアで各部長になることは目にしますが地方の警察とはいえ,本部長になるってものすごいことでしたので印象深いです。もちろん喋ったことなんかはないです。

警視長になれば運転手付きのクラウンでの移動です。各署長はクレスタやカムリ若しくは電車で移動です。

警察官の階級・役職【警視監】

警視監は警視長以外の大規模警察の本部長,副本部長,警務部長などの本部の部長,などになります。警察庁では各部門のトップである刑事局長などの局長を務めます。

警視監は全警察官の中でも一握りでしかなくキャリアでも優秀な人物でしか出世できません。

ここまでくれば実務など一切しませんので警察官としての能力よりマネジメント能力が必要ですね。本部長によって各警察官の動きは変わりますのでマネジメント能力はかなり重要です。

警察官の階級・役職【警視総監】

警察官の役職の中でのトップです。日本の警察官の階級制度のトップで定員は1名です。

警視庁のトップです。各都道府県警で言えば本部長の位置で地方警察の最高位ということです。

立場だけで言えば警察庁長官の方が上になります。警察庁長官は階級ではない為,警察官の階級でのトップということになります。警察庁長官に次ぐ第二位の警察官ですが警察庁次長という警視監のポストが有り,指揮系統は階級は下ではありますが警察庁次長が上になります。

過去に警察庁長官には警視総監からは任命されたことがなく,警察庁次長から数多く選出されています。

キャリア官僚は警視総監か警察庁長官のどちらかを目指すのでしょうが,私なら警察官は階級社会なので警視総監になりたいです。なんか長官って政治家的な感じかしますし。

警察・自衛隊・消防の階級比較

警察や自衛隊,消防などは階級社会です。分かりやすく表にまとめて見ました。

警察 自衛隊 消防
防衛大臣
警察庁長官 統合幕僚長
警視総監 陸海空各幕僚長 消防庁長官
警視監 消防総監
警視長 将補
警視正 1佐 消防監
警視 2佐 消防司令長
警部 3佐 消防司令
一尉
警部補 二尉 消防指令補
三尉
准尉
巡査部長 曹長 消防士長
一曹
二曹 消防副士長
三曹
巡査長(階級ではないが) 士長
巡査 一士 消防士
二士
三士

警察や自衛隊,消防それぞれ階級の数も立場も違いますので全く同等な階級を並べるのは難しいですがだいたいこんな感じだと思います。

ドラマやアニメキャラで分かりやすく表にしてみた

階級 キャラクター
警視総監 橘朝子(奥様は警視総監,かたせ莉乃)
警視監 室井慎次(後期の踊る大捜査線,柳葉敏郎),夜神総一朗(デスノート)
警視長 沖田仁美(踊る大捜査線,真矢ミキ),内村完爾(相棒,片桐竜次)
警視正 神田総一郎(踊る大捜査線,北村総一朗)
警視 秋山晴海(踊る大捜査線,斎藤暁),室井慎次(初期の踊る大捜査線)袴田健吾(踊る大捜査線,小野武彦)
警部 銭形幸一(ルパン三世),杉下右京(相棒,水谷豊),藤堂俊介(太陽にほえろ,石原裕次郎)大門圭介(西部警察,渡哲也),目暮警部(名探偵コナン)
警部補 古畑任三郎(古畑任三郎,田村正和),青島俊作(後期の踊る大捜査線,織田裕二)
巡査部長 安浦吉之(はぐれ刑事純情派,藤田まこと),木下勇次(あぶない刑事,柴田恭平),青島俊介(初期の踊る大捜査線)
巡査 両津勘吉(こち亀,巡査長は階級ではない),和久平八郎(踊る大捜査線,いかりや長介)両方スーパー巡査長

皆さんが知ってるドラマや漫画の警察官の階級を並べてみました。

警察官僚キャリア組とは?

キャリア組とはよくテレビとかで叩かれているいわゆる官僚のことです。

階級はキャリア組とノンキャリア組で出世スピードは全く違います。警視長まではノンキャリアの警察官も少なからずいますが警視正以上はほとんどがキャリア組です。

キャリア組は採用されればいきなり警部補ですキャリア採用については毎年5,6名採用で東大の人でも落ちまくってるのが現場ですので並大抵の努力じゃなれません。

1年くらいの研修が終了すればもう警部。20代後半には警視,あれやあれよと言ってる間にもう署長です。

でもそれは悪いことだけでなく良いこともあります。

天才的な頭良い人を機動隊へ配属させ盾持って走ったりしても組織にとっては無駄ですし,机上の企画や統計,マネージメントが長けてる人であればそれに合った仕事,適材適所で使っていけば良いと思います。ヒラ警察官にはできない仕事がいっぱいありますし。

警察庁に出向していた若くて優秀な上司に官僚の話を聞いたことがありますが頭の回転のレベルが全く違うらしく,仕事スピードも半端なく早いらしいです。それでも毎日,深夜1時か2時くらいまで仕事に追われているみたいで霞が関は超ブラック企業みたいです。まぁブラックレベルでは所轄レベルでも変わりませんが。

警察官になって出世を目指したい人ならキャリア(国家一種)か準キャリア(国家二種)を目指しても良いかもしれませんね。

まとめ

警察官の階級やその役職について記載しましたがイメージはつかめましたか??

巡査から警視総監まで9つの階級がありますがそれぞれ役割がありますし,ノンキャリアではなんぼ頑張っても警視長までが限界です。

ノンキャリアでは警部以上に昇任できるのは一握りであり多くの警察官は巡査部長か警部補で退職を迎えます。それは出世できなかった,第一線で活躍したかったなど様々な理由があると思いますがどの階級で退職しようと誇りに思える仕事です。それが例えスーパー巡査長でもです。

警察官の階級については以上です。

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2 件のコメント

  • 警察官って、本当に「縦社会」なんですね、あー、やだやだ(笑)! ストレス溜まりまくりでしょ!

    ストレス発散のために、交通違反をビシビシ捕まえるとか、警察権力を振り回すとか、ってしたくなりませんでしたか?(笑)

    • ISOBEさんコメントありがとうございます。私は,現在民間企業で働いていますがそれに比べると警察組織の縦社会は強烈です。先輩・上司の言うことは絶対です。ストレスもかなり溜まります。交通違反をビシビシ取り締まるったら違反者に文句一杯言われますから余計にストレス溜まるかもです(笑)私は最終的に刑事課でしたので取締ることはなかったですが。

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