警察官を目指している方,警察に興味のある方,アンチ警察の方など,警察学校で警察官の卵達は一体どういう教育を受けているのだろう?また警察学校の規則,ルールはどんなものなのだろう?と興味ある人がこの世の中には少しはいてると思います。
それは松本誠が経験を元にお答えします。
私は,これまでも『警察学校は地獄だ』など数回に渡って書いてきましたがその地獄にはもちろん警察学校のルールが含まれます。
本当に『どうでもええやろ』『そんなこと必要ないやろ』ってことがいっぱいありましたが,そんな警察学校の規則について順次記載していきます。
今回は警察学校の携帯電話についてです。
ただし,私が警察学校にいた約15年前の話になりますので時代の変化もあり変わってるかもしれませんがよければ見て下さい。
警察学校の規律・ルール『携帯電話は禁止』

今時の若い青年達は,携帯電話がある生活が当たり前で,中には携帯電話がないと不安になってたまらない人もたくさんいるのではないでしょうか?
私がいた頃は,携帯電話の使用,持ち込みについては絶対に許されませんでした。電話する時は,寮内にある公衆電話です。公衆電話の数も限られていますので行列ができ,常に順番待ちです。
土日にもし外出できる日があるのであれば,自宅に帰れる距離の人は自宅に帰って携帯を触ります。そうでない遠方から出てきている人は,入校中のゴールデンウィーク,盆休み,年末年始の3回しか触ることはできません。
ただ,遠方から出てきている人の大半は,一旦解約している人が多かったです。
では何故,警察学校は携帯電話が一切禁止だったのか?その理由です。
携帯電話で警察色にまだ洗脳されていない若者達から情報が外部へ流出する恐れがある。
私がいた当時は,スマートフォンという物はまだ存在しておらず,今ほど携帯電話で何でも簡単できる時代ではありませんでした。
しかし,既にガラケーもカラーになりiモードなどでインターネットには接続できる状態でした。
インターネットに接続できるということは,友達へのメールや2ちゃんへの書き込みもすることができます。
警察側からしたら,授業で外に漏れてはいけないこともする訳ですし,教官のメガトン級パワハラも漏れるのが非常に怖いのです。
警察学校の新米警察官が自宅へ帰って,友達にベラベラ喋ったり,ネット提示版に書き込みを行ったりということが多数あります。私みたいに辞めた人間がベラベラ喋るのは秘密ではない限り,何も問題ありませんが現役警察官が喋るとなると非常に問題です。
つい最近まで学生だった若者警察官は,まだ警察教育で洗脳されていませんし,どうしても若者のノリというものが出てしまいますので警察組織に一切信用されていません。
ということで警察組織には全く信用されておらず,携帯電話の使用はおろか持ち込みさえも禁止されていたのです。
警察学校の入校期間はたった半年若しくは10ヶ月しかなく,携帯電話で遊ぶ余裕はない
警察学校の初任科は,大学卒が6ヶ月,高卒・高専,短大卒は10ヶ月という入校期間です。警察官としての知力や体力,精神力などをこの期間で身に付けなければ現場へ出ても使い者になりません。
6ヶ月や10ヶ月,全寮制で朝から晩までみっちり教育されても期間が足りないぐらいです。自分が入校中は非常に長く感じましたけど。
外の情報を知りたければ朝刊,夕刊は一部屋につき一部配布されますのでそれを読めば最低限のことは知ることができます。
私の入校時は,月曜から日曜までほとんど自分の時間は作れませんでしたし,余裕もありませんでした。
なので,この短期間で携帯電話を見る余裕,使用する余裕はありませんので必要ないと判断され禁止されていました。
現在の警察学校は携帯電話の完全禁止の所は減っています。
これらのことから携帯電話の持ち込み自体,禁止されていました。ただ,今は時代が違います。時代は進化していって,携帯電話は生活必需品になってきています。
最近,警察学校の同期に聞いたところ,持ち込みは許可されているそうです。ただし,月曜日から金曜日までは教官に預けておき,金曜日の晩に返納されるような方法になっているそうです。
各都道府県警警察学校によって規律・規則は少し違いますのでこの限りではありません。もしかしたら携帯電話全面オッケーの警察学校もあるかもしれません。
警察学校に携帯電話を持ち込んだらバレるのか?ほぼバレます。

携帯電話を持ち込んでも寮の何処かに隠しておけば見つからないのでは?と思う人もいらっしゃると思います。
そもそも警察官はそんな嘘をついてダメな物を持ち込んでは警察官不適格者です。
仮にそんなことを無視して携帯電話を持ち込んだとします。バレます。その理由を説明します。
バレる理由その1『同期や先輩,後輩の中はスパイだらけ』
警察学校の同期は厳しい訓練を共に乗り越え,共に笑い共に泣き,固い絆で結ばれます。でも,固い絆の同期の中には,教官が送り込んだスパイがいます。
このことは後日詳しく書きたいと思いますが思い出しただけでも腹が立ちます。私のクラスでは3名の裏切り者スパイがいました。
もちろん携帯電話を持ち込んだり,悪いことをしたり,ルールに沿った生活をしていない者は当然,警察官なのですから密告されても仕方ないことですが,寮内の会話なども教官の耳に入っていることがあります。
余談はさておき,それらのスパイが監視しています。携帯電話なんか使ったら即刻アウトです。
ルールは守らなければなりませんがスパイに関しては良い気にはなりませんでした。
バレる理由その2『教官による寮内のガサ入れ』
ガサ入れは急にやってきます。警察学校で訓練を受けている途中,突然『○○期全員寮内に整列せよ』という放送がなります。柔道着を着てようが剣道の防具を付けていようが寮に向かってダッシュです。
自分の部屋の前に並び1人づつガサ入れです。隅から隅,畳んで綺麗に引き出しに直しているシャツなどもグチャグチャに出され徹底的に調べあげられます。もちろん令状などありませんし,任意でもありません。プライベート空間を好き放題見られます。プライムビデオ状態です。
そんな感じの不定期で寮内のガサ入れがありましたので携帯電話の不要物品は持ち込んだらバレてしますのです。
私の後輩は,ガサ入れでエ○本バレて押収されました。
警察学校に入校してある程度期間が経過すると後輩が入校してきます。ある同じの寮の後輩(気さく非常に面白い人物)は,入校中,我慢が出来ず,ある外出の日にエロ本を購入してきました。
そんな物は当然許されておらず,その後輩はエ○本を,ベッドの下のじゅうたんの裂け目に隠していました。簡単に言うとベッドの下のじゅうたんの下です。
ガサ入れで発見されました。もちろん大目玉を喰らいましたが辞めずに卒業しました。反省文を毎日,10枚提出を2週間くらいで許されていたと思います。
教官もそこは若い男子が寮生活で外泊も出来ずに・・・。まだ可愛らしい笑える不要物品ということで気持ちは分かってくれたのでしょう。
ただ,それが携帯電話であったら笑えません。クビ(実際にはクビには出来ませんので半端ない追い込みをかけて辞めさす)です。情報流失や周りの生徒へも影響出る可能性がありますので。
携帯電話持ち込み禁止のまとめ
今回,記載した警察学校での『携帯電話の禁止』はあくまで私が所属していた警察で,他県の警察学校は違うかもしれません。
ましてや約15年前の話で,スマホなどないガラケー全盛期の時代ですから今は違うかもしれません。
何故,携帯電話が禁止なのか?それは記載したように
- 情報流失の防止
- 携帯電話を使用する余裕などそもそもない
ということを上げました。
1番の理由はやっぱり『情報流失』だと思います。警察というのは,何かと秘密なことが多い組織です。警察学校の生徒が個人情報を扱うことはまずないですが,犯罪捜査の教科書には殺人事件の残酷な被害者の写真や飛び降り自殺した人の凄まじい写真などが掲載さています。
若者が写メを簡単に撮影し,SNSに上げることも十分に考えられます。そんな写真,警察学校から流出したとなると大変な問題になります。
それらのことを考えられ当時は,携帯電話を禁止にしていたと思います。(当時,SNSというものは普及されていませんでしたが)
警察学校は教官による寮内のガサ入れもありますので不要物品を持ち込んでもバレます。悪いことをしたらバレます。
今回は,『警察学校の規律・ルールその1』として携帯電話について書きました。まだまだ警察学校にはいろんなルールがありますので気が向いたら今後書いていきたいと思います。
では,また。
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