どうも,警察時代いろいろな依存症の末路を見てきたにも関わらず,自分がパチンコ依存症に陥ってしまった松本誠です。
依存症と言っても様々な依存症がありますよね。有名な依存症で言ったら
- ギャンブル依存症
- アルコール依存症
- ニコチン依存症
- 性依存症
- 薬物依存症
などがありますが他にもいっぱいあります。
5の薬物依存症を除いては,全て違法行為から生まれる依存症ではありません。(ギャンブルは場合によっては違法行為です。)ってことは普段は至って普通の人が何らかの依存症に掛かってしまう可能性があるということです。
依存症に掛かった末路は様々ですが良いことは一つもありません。家庭崩壊や犯罪行為,最悪の場合は自分の命を自分で絶ってしまうこともあります。
今回はギャンブルが嫌いだったはずの私がなぜパチンコ・パチスロを始めてハマってしまったのかを記載していきます。
パチンコ・パチスロはギャンブルに興味はなく,ギャンブルが嫌いな人でもハマってしまう。

私の両親は,父親のギャンブルが原因で離婚し,私と姉は母親1人に育てれました。物心ついていない時ではなく,中学生の時に離婚したので父親のギャンブルが原因での家庭崩壊は今でも目に焼き付いています。
父親は,パチンコだけでなく,競馬や競輪,麻雀を毎日しており,サラ金やヤミ金に手を出し常にその取り立ての電話が家に掛かってきていました。
ヤミ金業者に小学生の私1人呼び出されたこともありました。毎日,夫婦喧嘩が絶えず,思い出したら今でもその光景がフラッシュバックされ憂鬱な気分になります。
では,父親のギャンブルが原因でトラウマになっている私がまた同じようにパチンコ・パチスロにハマってしまいギャンブル依存症に何でかかってしまったのかを振り返ってみたいと思います。
パチンコ・パチスロを大嫌いになった原因は上に書きましたが,そんな私がパチスロ漬けになった経緯を説明します。
初めて行ったのは,18歳の頃でまだ公務員予備校に行ってた時です。予備校で新しく出来た友達がパチスロ大好きで半ば無理矢理に1回だけという約束でついていきました。
パチスロの目押しとかは当然できませんので初心者でも出来るパチンコを教えて貰い,友達と並びで打ちました。必殺仕事人2という台だったと思います。
よく言われるビギナーズラックは私にはなく,1時間もしないうちにバイトで稼いだ一部の2万円くらいを失いました。ビギナーズラックで大勝し,そこからパチンコ・パチスロにハマったという話はよく聞きますが私は負けました。
初めて行って衝撃的だったのはパチンコ屋の音です。最初はうるさいと感じていても周りの台の『大当たりの独特な音』だけは聞こえ,うるさいと感じることはありませんでした。
元々負けず嫌いの性格だった私は何故かそこで悔しいと思ってしまい,月に数回,1人でパチンコを打ちに行くようになりました。
当時,パチスロはバリバリの4号機時代で『アラジン』や『獣王』,『吉宗』といった時速5000枚(1枚20円計算で10万円)といった爆裂機が流行っており,いつの間にかパチスロにまで手を出すようになりました。
母親には強烈に怒られていましたが,まだこの頃は,そんなにお金もないですし,勉強も忙しく,途中から正社員で働きながら勉強という忙しさ満開でしたのでいつの間にか行かなくなり,そこから警察学校に入校し,卒業しても仕事に没頭していたのでパチンコ・パチスロのことなんか忘れていました。
警察官は競馬やパチンコ好きの者が多かったのですが私は全く流されずに,人にパチンコの話を聞いても行きたいとも思いませんでした。
私が刑事になり,スリ犯罪の捜査研修に行った頃から,自分のパチンコに対する精神状態が何故か変わってきました。
スリという犯罪の多くは満員電車の中,人混みの中,そしてパチンコ屋で多く発生しています。スリの犯人を見つける為にいろいろなパチンコ屋に嫌でも毎日,何回も出入りするのです。(もちろん仕事中は打たないですよ。)
実際,打たずにパチンコ屋の中で派手な筐体(台),大当たりの音,パチンコ屋の独特なニオイを目,鼻,耳の三官で毎日感じていると昔の記憶がフラッシュバッグされ蘇ってくるのです。
負けた記憶でなく,勝った記憶だけが・・・。
そうなったらもうお終いです。
最初は,昔と違い規制も掛かり,出玉も遅くお金が吸い取られるスピードも遅くなっているので『遊び程度やし,すぐ辞めれるやろ』って思っていましたが,辞めれず休日,仕事が9時までに終われば例え1時間でもパチスロを打ちに行くようになっていました。
もうこの頃になれば,小・中学生の頃の父親のギャンブルが原因での両親の離婚なんかはパチンコ・パチスロの楽しさに消しされており,毎日毎日パチスロのことだけを考えるようになっていました。
私がパチンコ・パチンコにハマった経緯を簡単に書きましたが,パチンコが嫌いで父親を反面教師に見習って生きて行かないとダメな私がハマった原因は分かってもらえましたか?
赤文字に変えている部分です。パチンコ屋の雰囲気を五官で感じ,慣れてしまったらパチンコへの悪の感情はなくなってしまいます。
『人それぞれ』,『自分に甘いだけ』,『元々ギャンブル気質』など言われるかもしれませんが,パチンコ屋の空気に慣れてしまえば(たとえ打たなくても)脳の何かが刺激されてそういう感情になってします。
実際に私の高校時代の同級生もパチンコを全くやったことがなく卒業後,パチンコ屋でアルバイトをしたことがきっかけでパチンコにハマってしまいました。毎日,そういう雰囲気,空気に触れてそうなってしまったのだと私は思います。
これはあくまでパチンコ・パチスロにハマった経緯の話であって,そこからギャンブルへの感情が大きくなり,辞められない原因(今思えば辞めたくない言い訳)が次々に生まれてきます。
ギャンブルが嫌いでもギャンブル依存症に陥る人の特徴

パチンコ屋でパチンコ・パチスロを打っている人の90パーセント以上の人間がリピーターです。それだけの人間がパチンコ依存症または依存症予備軍です。
パチンコを打ったことがない人,元々ギャンブル好きの人達を除けば,自分がギャンブル依存症になる,または現時点でなってるということは過去の自分を考えれば予想はしていなかったと思います。
そこで元々はパチンコが嫌い,または興味がなかった人でもパチンコ依存症に陥ってしまう人の特徴を上げていきます。
- 過去にギャンブルに経験がある。(自分以外にも家族などでも)
- 過度の負けず嫌い
- 粗暴的な性格
- 周りの環境(家族や知人に常にパチンコの話が絶えない人がいる)
- 女性より男性
- ドーパミンアゴニストという薬の副作用(パーキンソン病の治療薬)
などのようなことに当てはまるような人が依存症に陥りやすいです。
私は1と2と4が当てはまり,6つ中3つがあてはまっていました。
1 過去にギャンブルの経験がある
自分自身パチンコで過去に嫌な思い(父親のことで)はしましたが,父親が勝って帰って来た時は,景品のおもちゃやファミコンのカセットを持って帰ってきてくれて,私自身が無意識に良い思いをしていました。
このように自分だけではなく家族がパチンコで勝って,小遣いをもらったり,そのお金で外食に行ったりとしていたら,知らないうちに心の片隅にギャンブル依存症の潜在能力がついてる可能性があります。
2 過度の負けず嫌い
負けず嫌いなら最初から負けるパチンコなんか行かなければ行かなければいいのに,と思われる方も中にはいてるかもしれませんがそれは依存症でない人の正しい考えで,依存症は気が付けばパチンコ屋にいてるのです。
お金を吸いとられても腹たってきて,絶対取り戻そうという気持ちに陥ってしまいます。負けても辞めようじゃなくパチンコ・スロットでやり返すという誤った負けず嫌いに発展しています。
3 粗暴的な性格
これは,私自身あてはまりませんが,警察官をやっていた時の印象です。いろいろな悪い奴を捕まえ,取調べもしてきましたが粗暴犯(暴行や傷害,喧嘩の常習者),ひったくりなどの窃盗犯のほとんどがパチンコ・パチスロ好きです。
取調べの中で聞いて調書に書かなければなりませんので,必ず聞くのですが8割以上はギャンブル依存症です。
実際,パチンコ屋に行って見ても,見るからにガラの悪そうな人間が多いです。
4 周りの環境
人は,毎日繰り返し同じ話を聞いていれば,段々と洗脳されていきます。それが身近な人や信頼できる人であれば尚更です。
そんな人達が毎日毎日,楽しそうにパチンコ・パチスロ談義をしていれば,自分もいつの間にか好きになっていってしまいます。人の心理は怖いです。
5 女性より男性
お金が嫌いな人はいませんが,そこまでお金に対する欲がなければお金を増やしたいと思いません。給料などの現状で十分なのです。
最近では女性のギャンブル依存症も増えてきていますがまだ男性に比べればかなり少ないです。国立久美浜医療センターが国内のギャンブル等依存に関する疫学調査という調査をしておりそれは数字で示されています。
女性は男性に比べて堅実的な人が多く,『一発何か大きいことをやってやる』とよく言うのは男性の方ですよね。
でもパチンコ屋には女性も多くいて,私の子供が通っていた幼稚園の園児のお母さん方も昼間よく目にしましたので女性も増えてきてるのは間違いないですが。
6 ドーパミンアゴニストという薬の副作用
ドーパミンアゴニストという薬はパーキンソン病の治療薬らしくそれの副作用です。
記事に入れようか少し迷いましたが私自身,薬の副作用で依存症っていうのが驚きましたので入れることにしました。
調査はパーキンソン病患者の11名で内7名がドーパミンアゴニストを服用し,7名全員がギャンブル依存症を発症したとありました。
副作用で依存症という驚きと副作用で依存症になるってことは依存症はやっぱり病気なんだと改めて感じました。
という感じで依存症に陥りやすい人の主な特徴を上げて見ました。やっぱり,私もあてはまっている部分を多くありましたので辞めても安心できないなと感じています。
ギャンブル依存症の疑いのある人は320万人いる

ギャンブル依存症の疑いのある人は2017年時点で何と320万人もいるそうです。厚生労働省の調べです。ちなみにもうちょっと前は536万人いたそうです。
ギャンブルって言っても様々で競馬,競輪,競艇そしてパチンコ・パチスロがあります。
国はパチンコ・パチスロはギャンブルじゃないって言ってるのにパチンコ・パチスロがこの対象の中に入っています。矛盾していますがまぁいいです。
320万人のギャンブル依存症の疑いの中でパチンコ・パチスロ依存症は約7割を占めているそうです。約220万人です。
その人数の割合からしたら世界から見ても非常に高く,その7割がパチンコ・パチスロと考えるとパチンコがどんだけ依存症に陥りやすいかは一目瞭然です。
パチンコ業界で働く人が日本には多くいてますので簡単に禁止して潰すわけにはいかないと思いますがパチンコ・パチスロがあるリスク(お金が有効に使われていない,依存症は犯罪を導く)を考えると規制以上の対策を早急に進めないといけませんよね。
警察庁さん頼んまっせ。
まとめ
今回は,『ギャンブル依存症になる可能性は誰にでもあるということ』を私自身の体験を交えて記載しました。
- 過去にギャンブルに経験がある。(自分以外にも家族などでも)
- 過度の負けず嫌い
- 粗暴的な性格
- 周りの環境(家族や知人に常にパチンコの話が絶えない人がいる)
- 女性より男性
- ドーパミンアゴニストという薬の副作用(パーキンソン病の治療薬)
などギャンブル依存症になりやすい人の特徴をまとめましたがあくまでこれは一部です。
まだまだ原因は人によってはあります。
パチンコが嫌いな人は多くいますが,何かのきっかけでパチンコ屋に足を踏み入れる可能性はゼロではありません。
あの独特な音,台の演出,パチンコ屋のニオイどれもが中毒に陥るように作られています。
私自身も過去に嫌な思い出があるにも関わらず,パチンコ依存症に陥ってしまいました。
ギャンブル依存症は精神的な病です。『私は絶対ない』『俺は意思が強い』と思ってる方も誰もがなる可能性があることを頭の片隅にでも置いていてくれたらありがたいです。
パチンコは笑顔もなくなります!!得るものは1つもありません!!
また近いうちに私がギャンブルを辞める為に実践していることを記載したいと思いますのでその時は,また見て下さい。
追記 マコト式ギャンブル依存症チェックリストを作って見たのでよければ試してみて下さい。 そちらの記事はこちらからです。
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